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録画・保存

防犯カメラのローカル録画とクラウド録画を比較

防犯カメラの映像をPCやNVRへ保存する「ローカル録画」と、インターネット経由で外部サービスへ保存する「クラウド録画」。費用、保存期間、通信回線、プライバシー、障害への強さまで含めて、どちらが自分の環境に向くかを整理します。

編集部 · 更新 · 約10分

まず結論:月額費用を抑えながら長時間録画したい、インターネットが止まっても録画を続けたいなら、PCやNVRへ保存するローカル録画が扱いやすい方法です。一方、録画機そのものが盗難・故障した場合にも映像を残したいなら、クラウドなど別拠点へのコピーが役立ちます。重要な場所では「ローカルを主録画、重要映像だけ外部にも保存」という併用も現実的です。

ローカル録画とは

ローカル録画は、防犯カメラの映像を設置場所にあるPC、NVR、NAS、SDカードなどへ保存する方式です。Security EyeをWindows PCで使う場合は、IPカメラやWebカメラの映像をPCが受信し、指定したローカルドライブへ録画します。

IPカメラと録画PCが同じLAN内にあれば、映像は基本的にそのネットワーク内で流れます。録画のたびにインターネットへ映像をアップロードする必要はありません。その代わり、ディスク容量、バックアップ、PCの状態などは自分で管理します。

ローカル録画のメリット

保存容量と保存期間を自分で決められる

ローカル録画では、HDDやSSDの容量と録画条件に応じて保存期間を設計できます。たとえば大容量HDDを追加したり、古い映像を自動的に上書きしたり、動体検知時だけ録画したりと、用途に合わせて調整できます。

クラウドサービスのように「1台につき○日まで」「○GBまで」といったプラン上の上限に直接縛られない点は、カメラ台数が多い環境や長期間保存したい場合に大きな利点です。

インターネット障害の影響を受けにくい

カメラと録画PCが同じLANで通信できていれば、インターネット回線に障害が発生してもローカル録画を続けられる構成にできます。もちろん、停電、PC故障、スイッチ故障などローカル側のトラブルには別の対策が必要です。

上り回線を大量に消費しない

複数の高解像度カメラを24時間クラウドへ送ると、インターネットの上り帯域を継続的に使います。8台、16台と増えていくほど影響は大きくなります。LAN内のPCへ録画する方式なら、全カメラの映像を常時インターネットへ送る必要はありません。

月額料金ではなく機器コストとして考えやすい

ローカル録画では、主な費用はPC、HDD/SSD、ネットワーク機器、電気代、保守です。クラウドのようにカメラ台数や保存日数に応じて月額料金が増える仕組みとは、長期的なコストの出方が異なります。

ローカル録画だけに頼る場合の弱点

録画PCやディスクが壊れたり、盗難や火災で失われたりすると、そこに保存されていた映像も同時に失うおそれがあります。重要な録画については、別のドライブ、NAS、別拠点などへコピーする運用を検討してください。

また、ローカル保存だから自動的に安全というわけではありません。カメラやPCのパスワードが弱い、ファームウェアやWindowsを長期間更新していない、といった状態ではネットワーク上のリスクが残ります。UPSやディスク状態の監視、バックアップ手順も含めて運用を考える必要があります。

クラウド録画とは

クラウド録画では、カメラ映像またはイベント映像をインターネット経由でサービス事業者のサーバーへ送って保存します。メーカー純正のクラウドカメラでは、スマートフォンアプリとセットで提供されることも多く、外出先から映像を見るまでの設定が簡単な場合があります。

設置場所とは別の場所に映像を残せる

クラウドの大きな利点は、録画データがカメラや録画PCと同じ場所にしか存在しない状態を避けられることです。現場のPCやNVRが盗難・破損しても、それ以前に外部へ送信された録画が残る可能性があります。

遠隔確認を始めやすいサービスが多い

メーカーが用意するクラウドサービスでは、専用アプリへログインするだけで外出先から映像を確認できるものがあります。ルーターでポート転送を行う必要がない構成も多く、ネットワーク設定に慣れていない利用者には便利です。

ストレージ機器を自分で管理する手間が減る

サービス側のストレージや冗長化を事業者が管理するため、自宅や事務所で録画用ディスクを交換したり、容量を監視したりする作業を減らせます。ただし、実際の保存方式、バックアップ、サービス保証は事業者ごとに異なるため、契約前に確認が必要です。

クラウド録画で確認したい点

クラウドは便利ですが、料金だけで比較しない方が安全です。特に次の点を確認してください。

常時録画をクラウドへ送る場合は、回線の下り速度ではなく上り速度も重要です。通信量に上限がある契約では、毎月のデータ使用量も確認しておきましょう。

ローカル録画にはどのくらいの容量が必要?

必要容量は、カメラ台数、ビットレート、1日の録画時間、保存日数で決まります。目安として、1 Mbpsの映像を24時間連続録画すると約10.8 GB/日です。4 Mbpsのカメラを4台、24時間録画するなら約172.8 GB/日、30日では約5.2 TBが理論上の目安になります。

実際には可変ビットレート、動体録画、音声の有無などで変動します。計算方法は防犯カメラの録画に必要な保存容量で詳しく説明しています。

ローカル、クラウド、ハイブリッドのどれを選ぶ?

重視すること向いている方式
月額を抑えて大量に録画したいローカル録画
インターネット障害中も録画を続けたいローカル録画
録画機が失われても映像を残したいクラウドまたは別拠点へのコピー
スマートフォンから手軽に見たいメーカーのクラウドサービスが簡単な場合が多い
重要な映像だけ二重に残したいローカル+クラウド/別拠点の併用

どちらか一方を「正解」と考える必要はありません。たとえば、通常の高画質録画はWindows PCに保存し、重要なイベントだけ別の場所へコピーすれば、上り帯域やクラウド料金を抑えながらオフサイト保管も実現できます。

決める前に2つの障害を想定する

方式を選ぶときは、次の2つを別々に考えると判断しやすくなります。

  1. インターネットが丸1日使えなくなったらどうなるか。 録画は続くか、外出先から確認できるか。
  2. 録画PCまたはHDDを完全に失ったらどうなるか。 過去の映像はどこかに残っているか。

ローカル録画は1つ目に強く、クラウドや別拠点バックアップは2つ目への備えになります。自分の現場でどちらのリスクが大きいかを考えると、必要な構成が見えてきます。

運用面も含めて考える

事件後に録画を取り出すまでの速さも重要です。ローカル録画ならインターネットが遅くてもPC上ですぐ再生・書き出しができます。一方、クラウド側にコピーがあれば、現場の機器を失ったあとでも映像が残る可能性があります。

管理責任の場所も違います。クラウドではアカウント、二要素認証、サービス契約などの管理が増えます。ローカルではWindows、HDD、ユーザー権限、バックアップを自分で守る必要があります。どちらを選んでも「置いておけば安全」ではありません。

選択前のチェックリスト

家庭や小規模事業所でWindows PCを録画機にするなら、まずローカル録画で必要な容量と運用を把握し、失いたくない映像だけオフサイトにも残す方法は取り組みやすい構成です。

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